
検定を会社から受験する様に言われたけど、そもそもQC検定って何?どんな資格試験なんだろう?どんな事が身につくのかな?そもそも役にたつの?メリットは?良くわからないから教えてほしいな。
会社からQC検定を受けるように言われて初めてQC検定という試験を知ったという方も多いのではないでしょうか?
何を隠そう、自分も会社に入るまでは全く存在を知りませんでした。
これから受ける試験の事を全く知らないまま勉強してもモチベーションがあがりませんよね。
どんな試験でどんな資格が取れるのかを知っておくのは合格への第1歩です。
そこで今回は、QC検定とはどんな試験なのかをまとめました。
- QC検定の内容
- どういう人向けの試験か
QC検定ってどんな試験?


QC(quality control:品質管理)検定は、
日本の多くの企業で品質管理が実施されています。
皆さんの会社にも品質管理部もしくは品質保証部といった部署があるかと思います。
この品質管理を会社として運営、実施するには品質管理の知識が重要なんですね。
そこで、この知識がどのくらいあるのかを推し量る試験、それが「QC検定」というわけです。



ふーん、つまり品質管理部の人を対象にした試験なんですね。僕にはあんまり関係ないかな



ちょっと待ってください!
品質というのは何も品質管理部や品質保証部といった部署だけが携わっているものではありません。
皆さんのもとに届いてる商品の品質というものは実は、製品を作っていたり、サービスをしたり、製品を運んだり、原材料を購入したりと企業の中のあらゆる部署が協力して行っているものです。
つまり、ほとんどの部署で実は関係しているんですね。
部署ごとに求められるレベルは違いますが、無関係ではないという事は覚えておいてください。
QC検定の知識レベル


品質管理の知識といっても会社・部署によって求められる知識のレベルが異なってきます。
そのため、QC検定は仕事で必要な品質管理・改善を実施するレベルがどのくらいかを
4つのレベルに分けて対象者を設定しています。
QC検定のレベルと対象者について
1級:品質管理部門のスタッフ、技術系部門のスタッフなど企業内において品質管理全般についての知識が要求される業務にたずさわる方々
2級:QC七つ道具などを使って品質に関わる問題を解決することを自らできることが求められる方々、小集団活動などでリーダー的な役割を担っており、改善活動をリードしている方々
3級:QC七つ道具などの個別の手法を理解している方々、小集団活動などでメンバーとして活動をしている方々、大学生、高専生、工業高校生など
4級:これから企業で働こうとする方々、人材派遣企業などに登録されている派遣社員の方々、大学生、高専生、高校生など
この中で試験内容や範囲としては1級が一番むずかしく、4級が一番基礎的で簡単な試験になります。
この難易度について感覚的なものではなく、定量的な指標があると伝わりやすいと思いますので、合格率を1つの指標にしてご紹介します。
試験の合格率について
各級の合格率(直近3年分)はそれぞれ次のようになっています。
1級:約5%
2級:約25%
3級:約50%
4級:約85%
QC検定受験者数・合格率推移(※出典:JSA GROUP webdesk)
それでは各級についてもう少し詳しくまとめていきます。
QC検定1級
1級は品質管理のプロフェッショナルです。
1級は合格率5%と相当難しいのがわかりますね。
それもそのはず、1級の場合は知識の問題と品質管理の実践事例の記述式問題があります。
知識だけでなく、QCの手法を活用して改善した事例を論理的に記述するといった問題が出題され、
非常に専門性の高い試験になっています。
この1級は品質管理部署、生産技術部署の品質管理の全般の知識を求められる人が対象のため、
通常業務であれば2級、3級で十分だと思います。
(※自分が勤めている会社でも会社全体で2~3人しか取得者がいませんでした)
QC検定2級
QC検定2級は品質管理のリーダーとして改善を推進するための知識が求められます。
合格率を見ても約25%と難関な部類にはいる試験だと思います。
試験はマークシートの統計的手法と実践手法です。1級のような記述式はありません。
こちらは勉強が必要になりますが、勉強すれば取れない事はない試験ですね。
合格ラインは各分野50%以上(統計的手法・実践手法)かつ全体で70%以上です。
何が言いたいかというと、最高30問まで間違えられますよ!という事です。
具体的な合格ラインを説明すると、100問あって各分野が50問、50問の試験だったとします。
すると、各分野50%以上なので、25問は正解する必要があります。
あとは全体で70%をクリアすればよいので、極端な話ですが難しい計算問題を捨てて25問、国語的な実践分野を45問で計70点でも合格出来てしまいます。
※合格率が上がるにつれて、合格最低点は上がる可能性があります。ここでは通常の合格ライン70%で説明しています。
なので、基礎問題を抑えて試験に取組めば合格率のわりに合格できる可能性が高いと思います。
QC検定3級
3級合格率は50%ですが、一般的な品質管理の知識が問われるので受験者が一番多いです。
こちらもマークシートによる統計的手法と実践手法の知識が問われます。
合格ラインもQC検定2級と同様です。
3級についてはさすがにノー勉強での合格はきついですが、計算や語句の基礎知識を付けたうえでのぞめば、そこまで難しい試験ではないと思います。
QC検定4級
こちらは一番合格率が高く約85%で推移しています。
求められている内容も非常に基礎的な部分が多く、品質管理とはどういうことか?を学べる導入的な位置づけになっています。
こちらは合格ラインが総合得点70%以上となっており、基本的には実践分野(用語)について問われています。
こちらの4級に関しては公式サイトにテキストがありますので、参考にしてみてください。
なお、ぱっと見た感じ非常にとっつきにくい感じでまとまっているので
個人的にはQC検定3級の参考書と問題集を活用した方が理解が深まると思います。
さて、ここまでは各級についてまとめてきましたが、実際に受験すると何がいいのか?
メリット、デメリットについてご紹介します。
メリット・デメリットについて
メリット・デメリットについてはこちらの記事でまとめていますので確認してみてください。


まとめ


QC検定とは品質管理に関する知識をどの程度持っているかを客観的に判断する試験の事です。
QC検定は仕事で必要な品質管理・改善を実施するレベルがどのくらいかを4つのレベルに分けて対象者を設定しています。
簡単に書くと
1級:品質管理のプロフェッショナル(全ての知識を有する)
2級:品質管理のリーダー(知識を使って改善活動を推進できる)
3級:品質管理の基礎(知識を使って改善活動を実践できる)
4級:品質管理の導入教育(品質管理の基本的な知識が得られる)
こんな感じです。
馴染みのない人にはとっつきにくい試験かもしれませんが、
品質は多くの部署でかかっわってくるので、知っていて損はないと思います。
メリット・デメリットの記事でもご紹介しましたが、
あなたも受験することで専門知識と自己肯定感をてにいれませんか?
今回は以上です。
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